切る 縫う 結ぶ
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7403Ligation結ぶ■4スロー 4スロー(図3-7)という結紮法はないのですが、技術の進化により、プラークの停滞しにくい、また組織為害作用の低い素材の糸が多く開発されています。しかし、それらの糸は摩擦抵抗が低いものが多く、扱いやすさ、結紮しやすさでは、必ずしもすぐれているとは言いがたいものもあります。従来の絹、麻、綿糸とは異なり2スローで緩まない結紮が完了できない場合、必要によりスローを重ねることで緩みを防ぐようにします。図3-7a 前述の女結びを完了させるべく、正方向に持針器に糸を絡めていく。図3-7b 次に逆方向にスローを一つ追加していく。実際の結紮では、各スローごとに締めていくので、この図はあくまでもイメージ図。図3-7c 基本的に追加するスローは、正・逆・正と順番に追加することをおすすめする。図3-7d スローが増えるたびに結紮玉が大きくなるため、必要最小限のスロー数を糸ごとに設定することが効率的。図3-7e 糸の断端(みみの部分)の長さも素材や部位によって細かく調整する。解けないよう、また患者に不快を与えないよう留意する。図3-7f 男結びや女結びのような一つ結びを重ねる結紮もスローを追加することで、しっかり結紮することができる。

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