医療・介護の現場で役立つ　ベーシックオーラルケア

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4はじめに　2018年夏にスタートしたベーシックオーラルケア（Basic Oral Care：BOC）プロバイダー認定資格講座は、1年間で約400名のBOCプロバイダーの育成を行ってきました。「ベーシックオーラルケアで救える命がある」と掲げた思いに共感する看護師や介護士を中心に、開講すれば数日で満席になるほどの人気講座になりました。それは何より、歯科のみならず循環器、消化器、集中治療医、また臨床工学技士、栄養士などの多彩な講師陣による魅力的な学びと、BOCプロバイダー自身が現場で活躍しているおかげです。BOCプロバイダーが現場で基本的な口腔ケア（ベーシックオーラルケア：BOC）を「行い、伝え、そして学び続ける」ことで、その背中を見た同僚や後輩たちが新たなBOCプロバイダーとして育成されていくという好循環な構図が完成されつつあります。彼女たちの思いは徐々に日本全国に広がり、それによって医療や介護現場でベーシックオーラルケア（BOC）が当たり前に行われる世界がつくられていきます。　本書では、日頃からBOCプロバイダーの方々と約束している3つのことをお伝えしていきます。それは、基本的な口腔ケア（ベーシックオーラルケア：BOC）を「①行う②伝える③学び続ける」です。①「実際の現場でBOCを行う」、②周囲の人たちに「BOCの重要性についてあらゆる方法を用いて伝えていく」、さらにそのために、③「自分自身が学びを続ける必要があり、上記2つのアウトプットを重視し、インプットせざるをえない環境をつくる」ことについて繰り返しお伝えしていきます。　この「行う、伝える、学び続ける」ことについては、各講座の冒