医療・介護の現場で役立つ　ベーシックオーラルケア

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5はじめに頭に毎回お話ししていて、月1回以上の講座のほか、ブログやホームページの記事の中で何度も言い続けています。「あぁ、私はまた同じことを言っているな」と、毎回飽きられるのではないかと思うこともあるのですが、大切なことや不変の思いは、BOCプロバイダーの目指す方向をしっかりと見定めるために何度でも言い続ける必要があると思っています。　本書の中にも、「行う、伝える、学び続ける」の要素が各所に散りばめられています。もはやこの3つの言葉さえ意識の中にあれば、BOCプロバイダーとして十分ともいえるかもしれません。　本書は3部構成になっています。第1章では、私たちがこの講座や“学び続ける仕組み”をつくるきっかけとなった医療および介護現場の課題から、BOCプロバイダーとは何か、また彼女たちはどのような人たちなのかを具体的にお伝えしていきます。第2章では、毎月1回以上行っている講座の内容の一部を講師の先生ごとにまとめて掲載し、最後に歯科医師である私が感想を述べています。BOCの講座について興味をもっていただけるように、どなたにでもわかりやすく、できるだけ簡潔に記載しています。何か気になるキーワードを見つけていただき、それをきっかけに口腔について、またオーラルヘルスについて興味をもつ第一歩にしていただければ幸いです。第3章では、それぞれの地域で奮闘しているBOCプロバイダーたちの活躍をご紹介していきます。実際にBOCプロバイダーとして病院や介護施設、地域で活躍している方々が「行う、伝える、学び続ける」をどうやって実践しているのか。彼女たちはけっして特別ではなく、皆さんと同じように現場で口腔ケアを行い、ご家族の介護をしていた方々です。それぞれが自分自身の課題のみならず、医療や介護の現場での課題を解決するために奮闘しています。