医療・介護の現場で役立つ ベーシックオーラルケア
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8ベーシックオーラルケア(BOC)との出会い はじめまして、ベーシックオーラルケア(BOC)プロバイダー認定資格講座を統括している長縄拓哉と申します。このたびは本書をお手にとっていただきまことにありがとうございます、またBOCについて興味をもっていただき、心から感謝申し上げます。 本書では看護や介護現場で行われている口腔ケアの課題とそれを解決するための取り組みを章ごとにご紹介していきます。まず、それらを紹介・解説している著者について、簡単に紹介をさせていただきたいと思います。 私は2007年に歯科医師となり、都内の大学病院に勤務していました。その10数年間は、口腔外科の病棟や外来、麻酔科、救命センターでの仕事に明け暮れ、空いた時間で研究し論文を書き、休日も病院で1日中過ごしているようなワーカホリック的な生活を送っていました。いつも病院にいる私は、いろいろな病棟やICU(集中治療室)から相談される機会が増えていき、そこから院内の口腔ケアチーム、呼吸ケアサポートチーム(RST)のメンバーとしても、たくさんの患者さんにかかわることができました。また、チームとしての院内研修や新人看護師研修、そして病院全体に口腔ケアの重要性を伝える機会(全職員向けの医療安全管理講習会での講演など)をいただき、現職のベースになる活動としてたいへん有意義なものであったと感じています。口腔顔面痛と遠隔医療 私の専門は口腔顔面痛(Orofacial Pain)といわれる難治性疼痛のマネジメントです。大学病院在籍中に、この分野の研究が盛んに行われているオーフス大学(デンマーク)に留学していました。

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