0歳からの口腔機能と歯列の育て方
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指導11 手と口の使い方の発達をうながすサポート生後6~12ヵ月指導時期捕食(口に運ぶ)のトレーニングに用いる物 月齢の低いうちはおもちゃであれ食べ物であれ手でつかむことがとても大変で、ましてそれを口に持っていくとなるとかなり難しいはずです。診療室で食べ方を見せてもらったときにきちんと口に持っていけないようであれば、トレーニングをしてもらうようにします。トレーニングには、簡易的なおやつやおもちゃなどを使いますが、ここでは、診療室でできるおやつ(昆布)による方法を紹介します。手を拭くウェットティッシュや撮影用カメラも準備しておく。食べる前には、手をウェットティッシュで拭く、または手を洗うなど、家庭での状況と同じになるようにする。食べている様子をカメラで記録しておくと、後でより明確なフィードバックができる。おやつは、おしゃぶり昆布やあたりめなど、硬くて飲み込めないような大きさで、持ちやすい物を選ぶ。誰が食べてもおいしく感じる物がお勧め。当院では衛生的な配慮から、念のために個包装のおやつにしている。赤ちゃん、親、歯科衛生士用に3つ用意する。準備するおやつ(ほぼ実物大) 89ページに示すトレーニングの際、中には母親の食べているおやつをほしがる赤ちゃんもいます。その場合は、そのまま赤ちゃんに食べさせますが、母子垂直感染を気にしている母親もいるため、あらかじめ母子垂直感染に対する母親の考えを確認しておきます。なお、筆者の母子垂直感染に対する考えは92ページのコラムを参照してください。臨床のヒント88

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