インプラントYEARBOOK 2020
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株式会社ジーシー株式会社ジーシーインプラントAadvaシステムの臨床応用とラボコミュニケーション● はじめに インプラント治療創世期に求められた「機能」に追加して,昨今のインプラント治療では「審美」的な要望が年々高まっている.インプラント治療の成功には無数の要素が複雑に絡み合い,特に審美領域では理想的なポジションに埋入するために骨増生やティッシュマネジメントも検討しなくてはならないことも多い.また,上部構造においては各メーカーがCAD/CAM開発に注力しているため,一昔前より選択肢が拡がり簡易的に補綴ができる環境が整備されつつある. しかしながら,最終補綴に至るまでのマネジメントは変わらず重要であり,適切なデザインやマテリアル選択をするために歯科技工士との円滑なコミュニケーションは不可欠である.インプラントに関しても非常に多くのメーカーが参入しており,われわれ歯科医師にとってさまざまな選択が可能な時代になっている. ジーシーインプラントは1986年にUCLAとの共同開発に着手し,その後も開発を進め現状SETiO(エクスターナルヘックス),GENESiO(インターナルバットジョイント),Aadva(コニカルコネクション)の3つのプラットフォームシステムがラインアップされている. 本症例はその中でも少数歯欠損や審美領域に適した特徴を有するコニカルコネクションタイプのシステムで2014年からヨーロッパで先行発売していた「インプラントAadvaテーパード」(図1)を使用した臨床例を報告したい.図1 インプラントAadvaテーパードの製品特徴.Tapered Body&Thread Design軟らかい骨質において最適な初期固定を得やすいテーパーデザインCutting Edge骨を捉えやすい特徴的な先端形状Conical Connection高い封鎖性で辺縁骨吸収を抑制Platform Shift軟組織の厚みを確保し高い審美性に寄与日本口腔インプラント学会,日本顎咬合学会指導医,東京SJCD顧問,日本臨床歯科学会専務理事土屋 賢司 Kenji Tsuchiya東京都千代田区開業:土屋歯科クリニック&worksDENT CRAFT STUDIO,東京SJCD会員犬飼 徹 Toru Inukai東京都渋谷区開業:L&T DENTAL DESIGN105105

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