インプラントYEARBOOK 2020
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ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社即時治療の臨床的優位性● はじめに 現在のインプラント治療は,ガイドラインに基づいたさまざまな手法や材料を選択することで一定の治療結果の達成が可能である.前歯部は審美性の回復,臼歯部では機能回復だけでなく高いメインテナビリティを維持するためにインプラント周囲の環境整備を行う必要がある.しかし術後経過を振り返ると,歯肉退縮や歯間乳頭の喪失などの審美的に好ましくない結果や,インプラントポジションあるいは上部構造形態による清掃性不良にともなうインプラント周囲炎を発症している報告も少なくない.これらは,術者が選択した治療方針と治療戦略が大きく影響している. そこで,本稿ではノーベルバイオケア社のシステムを応用した前歯部および臼歯部の抜歯即時埋入と即時負荷応用の臨床的優位性について解説したい.図1 待時埋入と即時埋入の外科的目標と時間軸の比較.術式の選択によって必要とされる治療内容,外科処置の回数および期間には大きな違いがある.どちらの術式を選択しても治療ゴールは同じであり,ここでは抜歯即時埋入の長期経過からその優位性を評価する.小濱 忠一 Tadakazu Obama福島県いわき市開業:小濱歯科医院日本大学客員教授,日本補綴歯科学会,日本口腔インプラント学会,日本歯周病学会,米国歯周病学会,日本臨床歯科学会理事251251

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