ビジュアル歯科臨床解剖
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101Chapter8 正常構造を理解する:顎関節と周囲の筋その他の副靭帯を知ろう5蝶下顎靱帯 蝶形骨の蝶形骨棘から錐体鼓室裂にかけて起こり,下顎枝内側にある下顎小舌に付着する.その付着部位や幅は個人差が大きい.この蝶下顎靱帯と下顎枝との間に下歯槽神経・動静脈や顎舌骨筋神経が通る.茎突下顎靱帯 側頭骨の茎状突起と下顎角および内側翼突筋筋膜に付着する.支配神経を知ろう6 耳介側頭神経,深側頭神経,咬筋神経などの枝が分布している5.耳介側頭神経の関節枝は顎関節を支配する神経として広く知られている.また,その他にも深側頭神経,咬筋神経などの下顎神経の枝が顎関節に分布している.栄養血管を知ろう7 顎動脈やその枝の中硬膜動脈や前鼓室動脈,深耳介動脈,咬筋動脈,顔面横動脈など近傍を通る多くの動脈(主に浅側頭動脈と顎動脈の枝)から栄養を受ける.バリエーションも豊富である(図18)5.栄養下歯槽動脈咬筋動脈中硬膜動脈前鼓室動脈外頚動脈顎動脈深耳介動脈顎動脈浅側頭動脈内側面観外側面観図18 主に顎動脈と浅側頭動脈の枝が顎関節を栄養している(Netter FH. Atlas of Human Anatomy 7th ed. Elsevier. 2018 引用改変).

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