ビジュアルマイクロサージェリー
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Chapter7 マイクロスコープ下のサイナスアプローチ 側方アプローチの時に問題になるのは開窓部の位置である.一般的には上顎洞の最前方かつ最下方で開窓すると行いやすいといわれており,筆者も基本的にその方針に従っている(図6).この開窓部の位置を間違えると開窓後の操作が非常に行いにくくなるため,この位置は重要である.よって筆者はこの開窓部の位置のガイドテンプレートを製作することもある(図7)1.  また,開窓も上顎洞粘膜を損傷しにくいように工夫されているSLAという専用のドリル(図8,9)を用いて,できるだけ短時間でかつ安全に行うように心がけている.上顎洞粘膜の剥離については入手できるすべてのリフター(図10)を臨床応用してきた.以下に,症例Gを供覧する.2側方アプローチ(サイナスリフト):LA図8 上顎洞粘膜を損傷しにくいよう工夫された専用のドリル(図は和田精密歯研社より提供).図9 上顎開窓専用のドリル,SLA.図10 上顎洞粘膜を剥離するためのさまざまなサイナスリフター.図6 開窓部は①上顎洞の最前方かつ最下方に開窓すると行いやすく,②上方かつ後方だと剥離子の向きを考えると難易度が高くなる.図7 開窓部のためのガイドテンプレートの設計.Proseed ScrewΦ1.4-6mm半月状裂孔篩骨胞篩骨漏斗上顎洞自然孔鈎状突起中鼻甲介中鼻道②①91097

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