歯内療法のパラダイムシフト
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120別冊 the Quintessence 「歯内療法のパラダイムシフト」 ニッケルチタン製ロータリー(以下,Ni-Tiと略)ファイルで拡大形成した根管は,根尖孔から根管口まで規格化されたテーパーを有する根管形態を呈している.この根管に適した根管充填法には,従来の側方加圧充填法や種々の垂直加圧充填法に加え,最終拡大形成Ni-Tiファイルと同様の個別形状を備えたガッタパーチャポイント(RECOMMEND MATE-RIAL参照)1本で根管充填する方法がある(図1).この根管充填術式は,テーパードコーンテクニック,マッチドコーンテクニックと呼ばれ,従来のシングルポイント法と一線を画している.テーパードコーンテクニックは,側方加圧充填法と同程度あるいは加圧根管充填からシーラー依存型根管充填へ北村和夫日本歯科大学附属病院総合診療科連絡先:〒102‐8158 東京都千代田区富士見2‐3‐16はじめに図1図2図1 HyFlex EDM One Fileと同一形状をしたガッタパーチャポイント.図2 根管形成後の根管断面の模式図.根管壁のNi-Tiファイルによる根管形成後,約4割が非切削面(緑),6割の形成領域(赤)のみがガッタパーチャポイントとマッチする.13

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