歯内療法のパラダイムシフト
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152別冊 the Quintessence 「歯内療法のパラダイムシフト」 筆者は2003年5月よりモリタCBCT F6を臨床に導入している.今年で17年が経過したことになる.当時は,インプラントの診断目的で購入する臨床家がほとんどであったが,筆者は当初から外傷歯や自家歯牙移植の診断を目的として購入した経緯がある.もちろん,外傷や移植だけでなく,口腔外科,エン 外傷歯は大きく分けて,1破折性の外傷と2脱臼性の外傷に二分される(図1).ドなどのあらゆる歯科領域に大きな診断力を発揮し,今日ではCBCTなくしては診療が成り立たなくなってしまった. 本稿では,外傷歯のなかでもCBCTがとくに診断力を発揮する事例について簡単にまとめたい.1破折性の外傷①エナメル質の亀裂(enamel infraction)(図1a) 実質欠損をともなわないエナメル質の不完全破折CBCTによる診断が変えた外傷歯治療への対応月星光博愛知県開業 月星歯科クリニック連絡先:〒497‐0050 愛知県海部郡蟹江町学戸6‐8はじめに1.外傷歯の種類(分類)と特徴16

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