はじめてのホワイトニング
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9●PART1 ホワイトニングをはじめる前に 色の評価には主観的な側面があり、われわれ歯科医師と患者自身の評価が異なる場合がある。歯の色は患者の肌の色やその歯を取り囲む光の状態(自然光や室内調光環境など)によっても見え方が異なる(図2)。また、シェードガイドを患者に指し示すと、一般的に“白い物”ほど良く見える傾向もある。よって、通常の天然歯では自然な色合いとしてA2からA1が目安であることも伝えておく必要がある。 ホームホワイトニングでは、緩徐に色調が変化するため、患者にとっては効果を実感しにくい、といった側面もある。 いずれにしても、事前、必要に応じて経過時、また終了時には、相対的な色調の評価や効果の確認のためにも、口腔内のシェード写真の撮影は必須であると考える。 また、ホワイトニング処置に特化した専用の測色器も販売されているので、併用することも評価の一助となり有効である(図3)。今後は口腔内スキャナーによる測色も一般的になることであろう。図2 取り囲む光の状態によっても歯の色の見え方が異なる。図3a〜c ホワイトニング専用の測色器。a:シェードアップナビ(松風)。b:ビタ イージーシェードⅤ(白水貿易)。 c:レプリカ(デンティストパック/ラボパック)[デンタリード]。数値化しにくい天然歯の色の評価新井聖範3a3c3b白熱灯蛍光灯2

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