にしだわたるドクターの歯医者さんに行きたくなるお口と糖尿病のお話
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うにおいしく食べてしまえるのです(最初のうちに自覚症状がないのは、歯周病と似ていますね)。 本人が好きなものを食べられ、血糖値が高くても何ともないなら、好きにさせてあげればよさそうなものですが、そうはいきません。血糖値が高い状態が3年、5年、10年と続くと、さまざまな不具合がからだに起こりはじめるのです。この不具合が「糖尿病合併症」です。字のとおり、「糖尿病を放っておくと、いろいろな病気が合4わせて併4発してきますよ」という意味です。 糖尿病合併症は、ひと言でいえば血管の病気、つまり“血管病”です。「人間は血管と共に老いる」という有名な言葉がありますが、「糖尿病は血管の老化を加速させる病気」なのです。糖尿病によって引き起こされる病気を理解するには、ここが勘どころです。 血管がボロボロになると何が起きるのか? 次ページからは、糖尿病が引き起こす血管病について詳しくお勉強していきましょう。ひとくちコラム「動脈硬化」という言葉のとおり、血管は老化すると石のようにカチコチになります。「石灰化」とも呼びますが、動脈硬化が進んだ患者さんのレントゲンを撮影すると、石のように硬くなった血管が白く写ることもあるんですよ。動脈硬化で血管がカチコチに。4747

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