子どもたちが上手に噛める・食べられる・呼吸できるようになる本
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2Chapter成育歯科プログラムの実践①0〜6か月頃(無歯期(IA)) 歯が萌えていないこの時期は,歯科医院に来院される機会も多くはありません.しかし,令和2年診療報酬改定から,歯が萌え始める前の赤ちゃんを対象とした評価も取り入れられることになりました.これは乳幼児栄養調査により,0〜2歳の乳幼児の保護者の74.1%が離乳食について何らかの困りごとを抱えていることが明らかとなり,歯が萌える前からの介入が重要であるとの見解が示されたためです(図3).特にない作るのが負担,大変もぐもぐ,かみかみが少ない(丸のみしている)食べる量が少ない食べものの種類が偏っている食べさせるのが負担,大変乳汁(母乳や人工乳)と離乳食のバランスがわからない食べるのをいやがる食べる量が多い作り方がわからない開始の時期がわからない食べ物をいつまでも口にためている相談する人がいない,もしくは,わからない【参考】上記の困ったことがあるその他25.974.14.60.728.933.521.821.215.917.117.812.65.55.31.03.03.5相談する場所がない,もしくは,わからない乳汁(母乳や人工乳)をよく飲み,離乳食がなかなか進まない図3 0〜2歳の乳幼児の保護者の74.1%が離乳食について何らかの困りごとを抱えており,歯科において歯が萌える前からの指導が重要であるとの見解が厚生労働省より示された.この時期のポイント離乳食について困ったこと(回答者:0~2歳児の保護者)020406080100(%)・乳歯列完成前である0~2歳の乳幼児の保護者の74.1%は,離乳食について何らかの困りごとを抱えていた.・ 困りごとの内容は,「もぐもぐかみかみが少ない(丸のみしている)」「食べる量が少ない」「離乳食がなかなか進まない」などが多くあげられていた.・口腔機能の育成には,歯が萌はえる前からの口腔や食事の指導が重要である.平成27年度乳幼児栄養調査(雇用均等・児童家庭局母子保健課において実施.平成27年国民生活基礎調査から6歳未満の子どものいる世帯を無作為抽出).(n=1,240)(複数回答)中央社会保険医療協議会.総会(第432回).歯科医療について.総-7より引用.64

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