鼻呼吸 歯医者さんの知りたいところがまるわかり
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74 保育園での風車回しの取り組みです。当初子どもたちは口をすぼめて吹く動作に慣れず、口唇の横から息がもれていたりしましたが、だんだんとうまくなり、できない子はできる友達の姿を見て、繰り返し楽しく取り組めました。風車の距離を離したり、強弱をつけて吹いたりして、毎日自分から取り組んだそうです。すると5ヵ月後には、子どもたちのロウソク吹き消しが改善しました。ロウソクを日常的に使うのは危ないですが、風車なら簡単ですし、衛生的にもよいですね。風車で口腔機能をアップ アレルギー性鼻炎で受診してきた小児に必ず行う検査があります。それはロウソク消し。目の前に火のついたロウソクが出されると、つき添いの保護者はもちろんびっくりします。そんな検査、どこでも受けたことがないのですから。そしてロウソクを吹き消せないわが子の様子に二度ビックリします。 皆さんはもうこの検査を行う理由がわかりますね。噛む、飲む、しゃぶるがうまくできないことが上顎の未発達を招き、鼻腔容積の減少につながります。口腔機能発達不全ですから、ロウソクもうまく吹き消せないわけです。では鼻炎を治すために、口腔機能を改善するために、何ができるでしょうか。ここでは小児歯科医の岡崎好秀先生が教えてくれた、おもちゃを使って楽しくできる方法を紹介しましょう。舌トレ中ロウソクを吹き消せない子どもたち27Chapterロウソク吹き消しテストによる評価(30cm)可能不完全不可能3歳4歳5歳26185648302254291727名27名52名100%80%60%40%20%0スタート時3歳4歳5歳373726524448511427名27名52名100%80%60%40%20%05ヵ月後資料提供:岡崎好秀先生(国立モンゴル医科大学歯学部客員教授、元岡山大学病院・小児歯科)

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