もっと使える超音波スケーラー
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第2章超音波スケーラー概論図2-13 セメント質の厚みと各種器具によるセメント除去量の比較図2-12 超音波スケーラーによるデブライドメントとハンドキュレットによるSRPの比較コントロール群(ピンク)はハンドキュレットを用い通法どおりSRPを行った。テスト群(みどり)はハンドキュレットを用いず超音波スケーラーのみでデブライドメントを行った。再評価の結果では、臨床指標に有意な差は認められなかった。しかし、治療時間は超音波スケーラーのほうが有意に短く、また、患者の不快症状も少なかった。結論として、臨床的には、正しく用いればどちらも同等の治療効果が得られる。しかし、治療効率や不快症状では超音波スケーラーのほうが優っており、一方に固執することなく、両方の特徴を熟知し上手に使い分けることが患者の利益につながる。(文献15を一部改変)抜去歯を用いて4種類の器具の歯質の削除量を計測した。超音波スケーラーによる削除量は11.6μmで、セメント質の薄い歯頚部付近でも完全に削除されることなく象牙質は露出しない。一方、ハンドキュレットでは108.9μmで、歯根中央付近の厚いセメント質でもすべて除去され、象牙質が露出する。(文献16を一部改変)(%)10050(mm)84BL6ヵ月PPD5mm以上のポケットが閉じた割合≧7mm5~6mm超音波スケーラーによるデブライドメントハンドキュレットによるSRP00歯根部付近16~60μm歯頚部付近150~200μm超音波スケーラー 11.6μm音波スケーラー 93.5μmハンドキュレット 108.9μmダイヤモンドバー 118.7μm少多セメント除去量23

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