もっと使える超音波スケーラー
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理論編 基本治療時のデブライドメントでは、根分岐部においても他の部位と同様に、超音波スケーラーとハンドキュレットでは清掃性に差は見られませんでした(図2-14)17)。 しかし、ハンドキュレットのほうが根面を傷つけやすく18)、超音波スケーラーのほうが先端の径が細いものを選択することができるため、操作性が良くなります(図2-15)。根分岐部へのアプローチ8図2-14 超音波スケーラーとハンドキュレットの根分岐部の清掃性の比較根分岐部では、歯周外科時ではハンドキュレットより超音波スケーラーのほうが清掃性は良くなるが(②④)、基本治療時では清掃性に差は見られない(①③)。図2-15 根分岐部への到達ハンドキュレットより超音波スケーラの先端のほうが径が小さいため、根分岐部やグルーブなどの細部に届きやすい。超音波スケーラーのチップを根分岐部の大きさに合わせて選択する必要がある。筆者の臨床的感覚として、細いファーケーションやグルーブではチップを横方向へ動かし辛いため、表面がダイヤモンドコーティングされたチップを縦方向に動かすほうが効果的に感じる。ただし、切削量が多くオーバートリートメントとなるため注意が必要である。遠心面近心面頬側面口蓋面ファーケーションハンドキュレット(グレーシーキュレット)超音波スケーラー(ウルトラソニックチップ)(文献17を一部改変)①ハンドキュレットのみ何もせず抜歯③超音波スケーラーのみ④歯肉弁剥離+ 超音波スケーラー②歯肉弁剥離+ハンドキュレット24

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