歯の外傷で小児が来院したら
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86PART 2小児の歯の外傷の処置と,経過FIG 8a~c 円周ファイリング.根管形成においてファイルですべての根管壁をくまなく形成するための手法.形成している根管壁の位置を意識して,近心面,遠心面,頬側面,舌側面,これらの中間領域など,少なくとも8分割した領域を意識して,ファイルによる形成を進める.FIG 9a~c 根未完成永久歯における根管長測定と根管形成.#70 Hファイルによるクラウンダウン.電気的根管長測定はAPIT15 と#15ファイルを使用.作業長は根管長-1mmで,円周ファイリングを行う.ファイルは3ストローク以内にアルコールガーゼで汚れを取り除く.①除痛▲瘻孔を有する歯でも,歯髄の一部は感覚が残存していることは稀ではないため,必要であれば局所麻酔を行う.②ラバーダム防湿③歯面清掃④感染歯質の除去②アペキシフィケーションの術式(1)歯内療法1回目⑤天蓋の除去・根管上部の形成(FIG 7a).▲髄角を除去する.歯質は薄いので,根管を直線化することにこだわることなく,歯質を保存し,ファイルにプレカーブをあたえることで,歯質の切削を最小限度にとどめる.▲根尖孔外への押し出しをしないように,Hファイルで根管口に近い部分から,軽圧で歯髄をクラウンダウン法で除去する.根尖方向へは,デンタルエックス線で見る根管長の約半分までの範囲で根管壁を形成し,手用ファイルで2周,円周ファイリング(FIG 8)を軽圧で行う.舌側面頬側面遠心側面近心側面頬側面・舌側面・近心側面・遠心側面,これらの中間領域など,少なくとも8分割した領域を意識各壁に当ててかき上げる生理食塩水を満たすこと1mmaabbcc

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