リピート化するホワイトニング・クリーニング
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10 「近隣の歯科医院ではホワイトニングをしているが、うちも導入したほうが良いだろうか」「導入してもメリットがないのではないか」と迷っている先生や、「すでに導入しているけれどうまくいっている気がしない」と感じている先生も多くいらっしゃると思います。 本項では、ホワイトニング・クリーニングを導入したほうが良い理由をまとめました。患者の減少が予想される歯科分野 歯科業界では、う蝕の減少傾向が叫ばれて久しいのはご存知のことでしょう。実際に、2017年の12歳児の平均う歯数は0.74本と1本を下回り、1989年4.30本の約1/6となりました(図1-2)1。成人になればう蝕歯がたくさんあるという意見もあるかもしれませんが、15歳以上のDMFT指数を見ると、1993~2016年までの間で35歳以上の約2割が減少しています2。 歯周病もまた、図1-3に示されるとおり、64歳以下は疾患率が減少傾向を示しています2。75歳以上の高齢者においては歯周病の有病率が増えていますが、これは厚生労働省によると以前よりも残存歯数が増えたためという見解です。すなわち、あらゆる年代で歯周治療のニーズが減少していくことがわかります。事実8020の達成率は、2016年で51.2%となり、約10%であった1993年の5倍に増加しています2。また、クラウン、ブリッジ、義歯の算定回数をみると、10年で半分に落ち込んでいます(図1-4)3。こうしたう蝕と歯周病の減少をふまえ、厚生労働省は、今後減少が予測される歯科分野として、小児歯科、保存、補綴分野をあげています(図1-5)4。図1-2 3歳児、12歳児の1人平均う蝕数・う蝕有病率の年次推移[参考文献1より引用改変]3歳児の1人平均う歯数は2.90本(1989年)から0.54本(2016年)、う蝕有病率は55.8%(1989年)から15.8%(2016年)、12歳児の1人平均う歯数は4.30本(1989年)から0.74本(2017年)、う蝕有病率は88.3%(1989年)から35.5%(2016年)といずれも年々減少している。5.004.504.003.503.002.502.001.501.000.500.00■ 3歳児1人平均う蝕数  ■ 12歳児1人平均う蝕数▲ 3歳児う蝕有病率    ■ 12歳児う蝕有病率1998198919991990199119921993199419951996199720002001200220032004200520062007200820092010201120122013201420152016100.090.080.070.060.050.040.030.020.010.00.0(本)(%)(年)ホワイトニング・自費クリーニングを導入したほうが良い理由2

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