マイクロデンティストリー YEARBOOK 2021
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PART1PART2PART3PART476別冊the Quintessence 「マイクロデンティストリー YEARBOOK 2021」3 私のミラーテクニック武者修行障害物を乗り越える方法2図1a ミラーテクニックを用いて₂遠心部の縁上のスケーリングをしている.チップと歯石の位置関係を見ながら行っている.図1b いわゆる直視で同部のスケーリングを行っている.肝心な歯石とチップの位置関係は見ることができない.図2a 視座を変えることで視野,視点を変えることができるが,口腔内へは入ることができない.図2b ミラーを使うことで視座を口腔内へ入れることが可能になる.るし,得られないままに治療することは真の顕微鏡歯科治療とは似て非なるものであり,筆者はこれを強く忌避する.視点と視野と視座1 ここで似たような3つの言葉を確認しておく. 視座は視線の出発点であり,それが届く範囲を視野,視野のなかでもとくに注目している部位が視点である(図2a).当然であるが,視座を変えればそれにともない視野,視点ともに変化させることができる.ミラーを使うことはミラーを視座にして動かすことになる(図2b).障害物2 視座と視点との間に障害物がある場合には,障害物を除去するか,回避することになる.口唇,頬,舌,歯肉などの軟組織は圧排,切開などにより除去できることが多い(図2c,d).ただし,口角などはその伸展には限界があるので回避できないことが多くな視野視野視座視座視座視座視点視点

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