日本歯内療法学会がすべての歯科医師に贈る最新トレンド
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PartPartPartPartPartPartPartファイル編洗浄編バイオアクティブ材料編編クッニクテテクニック編abcegdfh1234567Part 3 応用したい! さまざまな材料からみた 臨床テクニックを使用していたが,ダイヤモンドによる切削面は粗造となり,本来の根管と見分けがつかなくなってしまう.カーバイドバーによる切削では,切削面が滑沢になるため,狭窄した根管でもわずかに本来の根管が存在していれば切削片が根管内に残るので根管を見失うことがない. 根尖部のトランスポーテーションについては,従来手用ファイルで根管の探索(ネゴシエーション)を行っていたが,手用ファイルでの探索は実体顕微鏡下でも手指が視野を遮ってしまうため手探りのステップとなっていた.このステップもトライオートZX2(モリタ)のOGPモードでスーパーファイル(マニー)を使用することにより,実体顕微鏡下で確認しながら行うことができるようになっている(図1).根管探索症例を図3,4に示す.1)髄床底にみられる根管口の探索 大臼歯の髄床底に存在する溝をたどっていくと本来の根管口を見つけることができる.しかし,その存在は肉眼で確認することが難しいこともあり,実体顕微鏡下での探索を推奨する.この段階から筆者はロングネックのサージカルバー(#330,マニー)を愛用している(図2).サージカルバーは高速で切削するため誤って穿孔を起こす可能性もあり,実体顕微鏡下での処置に慣れていない場合には等速のMIステンレスバー(#2,28mm or 34mm,マニー)の使用を勧める.別冊the Quintessence  日本歯内療法学会がすべての歯科医師に贈る最新トレンド103図3a〜h 根管探索症例1:上顎右側第二大臼歯の再根管治療.a,b:術前のエックス線写真(a:正放線投影,b:偏遠心投影).c:髄床底を実体顕微鏡下で観察.近心頬側第二根管がありそうな線(矢印)と根管口もしくは髄管と思われる部分(矢頭)を確認.d:サージカルバー#330を用いて根管口を切削.切削片が残っている部分を探索.e:髄管かと思われた部分は近心頬側第二根管口(矢頭)であり,近心頬側第一根管から続く線と深部でつながっていた.f:エンドトレーサーにてさらに深部まで切削.g:切削しながら近心頬側第二根管(矢頭)を深部まで探索.h:この後,根管の探索(ネゴシエーション)を行い穿通した.

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