インプラントの“ヒヤリ・ハット”“あるある”
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ワンポイント スクリュー固定のインプラントを選択した場合の問題としてインプラントシステムに適合したドライバーを選択する必要がある。ドライバー形状はメーカー各社によって異なり、また同じ形状でも径が異なったり、使用頻度により磨耗している場合もある。ネジ穴の汚れ以前にドライバーの適合が悪いと、スクリューの脱落の原因にもなるので、緩みなどの異常を感じたら交換することをお勧めしたい。表8-4 さまざまなメーカーのスクリューに対応できるよう、各種の先端形状をそろえたドライバーキットも販売されている。画像は、アバットメントスクリュー ドライバーキット(ヘルムート ツェップ メディツィンテクニック)、画像提供:フォレスト・ワンスクリュー固定時のドライバーの選択あるあるソリューションHex1.2Hex0.9Hex1.25Hex1.0Hex1.3ドライバーガイドT5Hex0.05T6Hex0.03ラチェットレンチドライバー先端形状トルクレンチ使用キット図8-18、19 口腔内と作業模型の比較。₅、₆にボーンレベルタイプのインプラントが埋入され、スクリュー固定アバットメント(SRA)を装着している。図8-20 オープントレー用印象コーピング装着時。インプラント同士の位置関係を正確に反映させるため連結にした。オープントレーはこれができることが大きなメリットとなる。印象材でスクリューが埋まらないように、大きめにワックスでリリーフする。なお固定は強固にしないと印象材の中で割れてしまい、かえって誤差の原因となってしまうので十分注意する。画像はフィクススピード+矯正ワイヤー固定であるが、より強固にする必要がある。図8-21 印象コーピングのさらなる強固な固定法(メタルジグ、別症例)。事前に作製しておく必要があるがもっとも変形が少ない。図8-22 ヘビータイプとレギュラータイプのシリコーンを用いた連合印象。インプラント周囲の印象は、目的に応じ印象方法に工夫が必要となる。図8-23 最終補綴装置。歯科技工士の高い技術によりパッシブフィットを得ることができた。印象はインプラント治療において最重要工程の1つであり、各印象システムを理解し、手技をしっかりとマスターすることが求められる。75オープントレー法による2歯欠損ケースの印象工程

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