全顎矯正と部分矯正へのアプローチ
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◦主な計測項目として,骨格性としてSNA,SNB,ANB,FMAを計測し,歯槽性としてIMPA,SBSNA:S.N.Aのなす角度.上顎歯槽基底部の前方限界の位置を示す.上顎骨の前後関係の位置の指標となるSNB:S.N.Bのなす角度.下顎歯槽基底部の前方限界の位置を示す.下顎骨の前後関係の位置の指標となるANB:A.N.Bのなす角度.A点がNB線より前方にある場合を+値,後方にある場合を-値で表す.+の数値が大きければ骨格性上顎前突を,-の数値が大きければ骨格性下顎前突を表すFMA(MP-FH):MP平面とFH平面のなす角度.角度が小さければブラキオタイプ顔貌であり,大きければドリコタイプ顔貌である.TweedはFMAが40°以上の症例は矯正治療の経過および予後が不良であるという 計測項目SNA79.5SNB76.0ANB3.5FMA33.0IMPA87.0FMIA60.0UISN94.0OP29.5II139.0OP(OP-FH):咬合平面とFH平面のなす角度IIA(インターインサイザルアングル):上顎中切歯長軸と下顎中切歯長軸のなす角度U1-SN:上顎中切歯長軸とSN平面のなす角度IMPA(L1-MP):下顎中切歯長軸とMP平面のなす角度18FMAFMIA,U1SN,OP,IIをそれぞれ計測する.◦E-lineと上下口唇との距離を計測し,審美性をみる. !!CASE1 臨床のヒント!OPU1-SNSNASNBFMIAANBAIIAIMPAFMIA(L1-FH):下顎中切歯長軸とFH平面のなす角度NE-line(エステティックライン):上下口唇前端から垂線をおろし内側は(-)外側は(+)で表すE-line◦FMA,IMPA,FMIAの三平面角をTweedの三角といい,合計角度が180°になる.◦日本人の平均はFMA28°,IMPA96°,FMIA56°で,白人はFMA25°,IMPA90°,FMIA65°といわれている.3)側貌セファログラムのさまざまな分析法と計測項目(図13)

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