QDI 2018年4号
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 歯科用インプラント医療は、さまざまな問題を克服しながらめざましい発展を遂げ、その適応範囲はますます拡大している。う蝕・歯周病や外傷などによる歯の喪失のみならず、口腔腫瘍術後の機能回復まで標準的にカバーされるようになった。 一方で歯科的にはインプラントの適応であり、かつ客観的には良好な治療成果が得られたにもかかわらず、患者側の満足が得られないばかりか、種々の「不定愁訴」が出現し術者を悩ませるケースも散見される1、2)。このような患者の背景には、何らかの精神疾患や心理社会的問題の潜在が推測されるが、その評価はわれわれ歯科関係者にとって簡単な作業とは言えない。精神科医も当てにならない。そもそも精神科を受はじめに インプラント治療が必要な患者の どう評価し、どう対処するか―歯科と精神科の分水嶺―――――――――― 「メンタル問題」を東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯科心身医学分野1)ラクシア銀座歯科クリニック2)(Akira Toyofuku)1)豊福明吉川達也(Tatsuya Yoshikawa)1、2)52Quintessence DENTAL Implantology─ 0552特集3

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