QDI 2019年1号
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42Quintessence DENTAL Implantology─ 0042特集2はじめに 今日のインプラント治療においてデジタル技術は必須のものであり、補綴装置の製作のみならず、口腔内スキャナ(Intra Oral Scanner;IOS)や、CBCTを用いて口腔内の情報をデジタルデータとして取得し、それらの情報からソフトウェア上で補綴デザイン(CAD)をし、プランニングソフトを用いてインプラント手術をシミュレーション、サージカルガイドを製作し手術を行う。このようにインプラント治療全体がフルデジタルの方向へと向かっていることは誰もが感じているであろう。 技工工程の効率化、安全性の向上、精度の高い補綴装置の安定的な供給などデジタルの利点は多々あり、デジタル技術がインプラント治療にもたらした恩恵は他分野と比較しても大きい。しかしながら、実際にはいまだデジタルで行うのが難しくアナログな手作業に頼らざるをえない工程は多くあり、全顎的なインプラント治療や審美領域のインプラント治療などのシビアな症例ほど診断用ワックスアップを用いたプランニングやプロビジョナルレストレーションなど、今までの経験と知識に基づく手作業のアナログな要素が重要である フルデジタル ワークフローに向かう インプラント治療 Plane system(Zirkonzahn、トーシンデンタル)とは、正確な上顎位置を測定するための新たなシステムである。これを3D顔貌スキャナ・Face HunterとCAD/CAMシステムを組み合わせることで、正確な上顎位置を3D顔貌上で視覚化することができる。それにより、さまざまな治療計画を検討することができるようになる。本特集では従来法と比較し、どのようなメリットがあるのかを症例を通じて経時的に追う。また、現段階での可能性と今後の課題についても言及する。─Plane systemとFace Hunterを用いたFacially driven implant treatment─(Kyozo Takagaki)大阪府:医療法人悠生会 筒井歯科高垣喬三(Takashi Tsutsui)大阪府開業:医療法人悠生会 筒井歯科筒井隆史(Junya Tsutsui)大阪府:フェスティバルタワー筒井歯科筒井純也(Akiyoshi Nakatani)大阪府:株式会社クオルプラス中谷哲好スマホで動画を見よう(p.9参照)

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