QDI 2019年2号
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特集3はじめに インプラント治療は他の歯科治療と比べ、飛躍的に進歩してきた分野の1つであることは異論のないところであろう。特に第2世代と言われるチタン製のインプラントが一般臨床に応用されるようになったのは、信頼性を獲得した所以であった。インプラント治療の成功基準は、NIH ハーバード会議(1978)、Albrektssonらの成功基準(1986)、あるいはトロント会議(1988年)とコンセンサスが変遷してきた。その オッセオインテグレーテッドインプラントが発見され、臨床に適用されて久しい。はじめ、無歯顎に対する治療法であったインプラントは、徐々にその適応を拡げていき、現在では欠損歯に対する修復処置として第一選択ともなり得るほど普及した。 本企画では、インプラント治療の変遷とその当時のトピックスを文献と症例で振り返り、当時の臨床家たちが関心を寄せていたトレンドとその臨床を供覧する。さしづめ“インプラント絵巻物”のようなつもりでご覧になっていただきたい。(編集部)背景には、第1世代から第2世代インプラントへの進化があろう。 その後、インプラント治療は、外科主導型インプラントから補綴主導型インプラントへとコンセプトが様変わりしてきた。1990年代後半から現在に至るまで、インプラントシステムの開発とともに、インプラントサイトディベロップメント、ティッシュエンジニアリング、デジタルデンティストリーなどさまざまな技術の進歩があり、われわれはインプラント治療には限界がないように夢を持つことができた。その結果、適応症の選択、治療術式、審美領域などさまざまな分野に開吉松繁Shigeto Yoshimatsu福岡県開業:吉松歯科医院人 TOPICSインプラント治療の TRENDトレンドトピックスTREND&TOPICS1TREND&TOPICS2TREND&TOPICS3&&50Quintessence DENTAL Implantology─ 0214

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