QDI 2019年4号
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Kouhei Shinmyozu東京都開業:たんぽぽ歯科クリニック愛媛県開業:永山歯科される「下顎無歯顎において2本のインプラントを用いたオーバーデンチャー(以下、2-IOD)が第一選択である」という声明は、エビデンスに裏打ちされ、臨床において推奨されている1〜4)。しかし、どこにインプラントを埋入し、どのような指導を患者に行えばよいのかなどについては、明確なコンセンサスを得られていない。そのため、思ったように義歯の維持を得られていなかったり咀嚼できないなど、十分な結果を得られていない症例が散見される5)。 そこで本稿では、筆者らが下顎IODにおいて診断基準としている“Zonig理論”について解説し、症例を通じて下顎IODにおけるインプラント埋入部位について考察を行う6、7)。新名主耕平永山晃之Teruyuki Nagayama 厚生労働省からの試算では、現在約27%の高齢化率は2060年まで毎年上昇し、40%まで上昇するとされている。高齢化率の上昇にともなって口腔機能低下症、いわゆるフレイル・プレフレイルに陥った患者が増えることが予測され、医療界ではその解決策を模索すべく各方面からさまざまな取り組みがなされ始めている。 歯科も他人事ではなく、この社会問題に対して何をするかが試されている。筆者らは、インプラントオーバーデンチャー(以下、IOD)がこの問題に一石を投じることができると考える。 McGill、York両コンセンサスに代表はじめに 下顎IOD インプラント埋入位置の考察インプラントオーバーデンチャーにおけるにおける40特集2Quintessence DENTAL Implantology─ 0528

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