QDT12月
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73はじめに 現在においてはCAD/CAMが全盛で、あまり鋳造の話は聞かなくなったように感じている。それというのも、ジルコニアがロストワックス法では加工できないことに加えて、CAD/CAMでチタンやコバルトクロム合金などの素材も削り出せるようになっていること、さらにCAD/CAM冠が一部保険適応になったことなどを考えれば当然のことだろう。しかし、マージンエッジのシャープさやフィット感などはまだまだロストワックス法に有利なところがあるのではないかと筆者は考えている。 その反面、ロングスパンブリッジを製作する際、ワンピースキャストではどうしても良好な適合を獲得しにくいというデメリットも挙げられる。応力解放など細心の注意を払って鋳造を行うも、ブリッジが不適合を起こしているため、数箇所を切断してろう着するという経験をおもちの方も多いのではないだろうか。 ブリッジを製作するにあたり、変形の原因(避けられない誤差を含む)の大きなものをあげると、1.印象採得時および模型製作時の誤差2.ワックスアップ時の誤差3.埋没・鋳造時の誤差4.ロウ着時の誤差となるが、今回はこの中の、埋没・鋳造時における誤差について考察し、ごく簡単な方法で適合精度を高める方法を模索し、それを実験によって実証しようと試みた。畑中卓哉*1*2/八木田康彦*3/大竹祥雄*4*1(有) Fit In/埼玉県久喜市栄 1‐17‐8*2埼玉歯科技工士専門学校非常勤講師*3埼玉歯科技工士専門学校口腔技工専攻科責任者/埼玉県さいたま市見沼区東大宮 1‐12‐35*4歯科技工士・埼玉県上尾市柏座2‐7‐33‐506

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