QDT 2019年2月号
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95第14回 スーパーストラクチャーポジションの設定然歯列においても共通であると筆者は考えている。なぜならば咬合の目的は摂食させることやストレスブレーカーの役割もあるが、同時に15種類23個ある頭蓋骨(図4)に歪みを発生させないように付与しなければならないためである。 このような観点から見るときに、歯を歯種ごとに、切歯、犬歯、小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯をブロックとしてとらえ(図5)、そして、上顎の歯が存在している歯槽骨がある部分を、発生学的な観点から捉えていく必要がある。 図6に、胎生約5週の胎児の模式図を示す。鼻窩、スーパーストラクチャーのあるべきポジション歯を歯種ごとに、ブロックとして捉える図1 スーパーストラクチャーのあるべきポジション(上顎)。図2 スーパーストラクチャーのあるべきポジション(下顎)。下顎前歯の排列における注意多くの骨から構成される頭蓋骨FBFL図3 とくに下顎の前歯は舌小帯の付け根から下顎正中線に対しての垂線と下唇小帯の付け根から下顎正中線に対しての垂線の間に歯根が向かうように排列しなければならない。図4 頭蓋骨は、15種類、23個の骨から構成されている(2018年12月号より再掲)。犬歯小臼歯第一大臼歯第二大臼歯切歯咬合付与時における注意点解剖学的背景より図5 歯を歯種ごとに、切歯、犬歯、小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯をブロックとしてとらえ、そして、上顎の歯が存在している歯槽骨がある部分を、発生学的な観点から捉えていく必要がある。QDT Vol.44/2019 February page 0257

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