QDT 2019年12月号

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QDT International Article　歯科インプラントは審美領域において歯牙欠損を修復する方法として、非常に信頼の置けるものとなっている。修復不可能で抜歯適応の歯においては、抜歯後のインプラントの即時埋入は予知性の高い治療方法となっている。しかし、より理想的で審美的かつ機能的な治療結果を得るためには、治療における侵襲を最低限にとどめる方法を選択しつつ、外科治療と補綴治療における補綴物のデザイン・製作が理想的に融合しなければならない。実際、治療侵襲を最小限にとどめ、インプラント埋入後、即時に最終補綴を完了させる治療において、即時的に理想的な審美補綴を行うというゴールは非常にテクニックセンシティブである。　この文献で紹介する臨床例は、上顎前歯部におけIñaki Gamborena, DMD, MSD, FID1Yoshihiro Sasaki, CDT2Markus B. Blatz, DMD, PhD3The All-at-Once Concept : 抜歯即時インプラント埋入とともに、最終クラウンの同時装着The All-at-Once Concept: Immediate Implant Placement into Fresh Extraction Sockets with Final Crown DeliveryCorrespondence to: Dr Iñaki GamborenaC/ resurrección M Azkue #6 -4, 20018 San Sebastián, Guipúzcoa, Spain. Email: Gambmila@telefonica.net, www.Drgamborena.com1Adjunct Professor, Department of Preventive and Restorative Sciences, University of Pennsylvania School of Dental Medicine, Philadelphia, Pennsylvania, USA; Private Practice, San Sebastián, Spain.2Private Practice, San Sebastián, Spain.3Professor of Restorative Dentistry and Chairman, Department of Preventive and Restorative Sciences, University of Pennsylvania School of Dental Medicine, Philadelphia, Pennsylvania, USA.る即時埋入インプラントへ同時に最終補綴を行う“All-at-Once Concept”と名づけた画期的な治療法である。抜歯予定の歯牙上に最終クラウンを製作し、PVS印象材でそれをピックアップする。一方、ラボではコンピュータガイドまたは模型上でのインプラント埋入手術のガイドをマスターキャスト上でシミュレーションする。最終ジルコニアアバットメントはこの同じ模型上で製作され、最終補綴のクラウンに後付けし、スクリューセメントリテインのインプラント補綴が製作される。ここ3年間にこの方法によって治療を完了した10人の患者のうちの3人のケースを選択し、この術式における重要な要点を以下に述べていく。