QDT 2020年1月号
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96総義歯によって機能を回復するためには、「吸着させるための義歯床縁形態」と「咬合を安定させるための人工歯排列ポジション」が重要である。審美的回復においては顔貌との調和が重要である。日常臨床において達成すべき具体的事項は、「顔貌正中との一致」「顔貌に合わせた人工歯形態の選択」「自然感のある人工歯の排列」「微笑時に露出する歯肉部分の色調表現とその明るさ」である。機能回復と審美回復が同時に達成された総義歯は、患者自身だけではなく第三者からの客観的な評価も高まることから、より患者満足度が高くなる。図1 総義歯製作における筆者の考え。本連載において紹介させていただく内容は、これらを達成するために考えていったものである。 つのポイントを押さえてシンプルに高精度の総義歯を製作する─保険・自費を問わず活用できる、工程の中で補正していく総義歯製作の考え方─連載五十嵐 智 歯科技工士・correct-design/埼玉県さいたま市大宮区吉敷町1-91 成田ビル1F第1回 総義歯治療の目的と押さえておきたい3つのポイント34Fホール午前10/18(日)講演者論文QDT Vol.45/2020 January page 0096

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