QDT 2020年7月号
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22 前編では、結合組織の移植やヒアルロン酸による方法など、歯間乳頭自体を増大させる方法について説明した。引き続き、後編となる本稿では、補綴・修復治療や矯正歯科治療により、歯冠形態や歯根間距離など歯間乳頭の周囲組織をコントロールすることにより歯間乳頭を再建させる方法を説明する。これらの方法には、解剖学的な要素が大きく影響しているため、前編 補綴歯科治療による歯間乳頭再建術の報告は非常に少ない。補綴的な再建には2種類のパターンがあり、ひとつは補綴歯科治療の過程において歯間乳頭を歯冠で解説した歯間乳頭の存在に影響を与える解剖学的特徴について再度確認をお願いしたい。 さらには、前編でも解説したとおり一度喪失した歯間乳頭を回復させることは困難であることから、本編の末項において、抜歯後即時ポンティックにより歯間乳頭の退縮を抑制する方法についても加筆させていただく。側方向へ進展(クリーピング)させる方法で、もうひとつはpink porcelainを用いた補綴装置による歯間乳頭の再建である。とくに、前者に関しては明確に治療後編の執筆にあたって1.補綴歯科治療による歯間乳頭再建髙岡亮太 Ryota Takaoka歯科医師・大阪大学大学院歯学研究科 顎口腔機能再建学講座 クラウンブリッジ補綴学分野大阪府吹田市山田丘1-8Feature article #1集学的アプローチによる歯間乳頭の再建後編:補綴的および矯正的アプローチについて講演者論文講演者論文QDT Vol.45/2020 July page 0878

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