QDT2021年3月号
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24Feature article #1山崎史晃*1 Fumiaki Yamazaki/八田裕美*2 Yuumi Hatta*1歯科医師・やまざき歯科医院*2歯科技工士・やまざき歯科医院富山県射水市二口438-1Feature article #13Dプリンティング義歯の夜明け─新規3Dプリンター造形用インクの使用経験と従来法・ミリング法との比較─はじめに ─3Dプリンターを用いたデジタル義歯の利点─ 3Dプリンティング義歯用の3Dプリンター造形用インク(ディーマプリントシリーズ〔クルツァージャパン〕)が昨年(2020年)6月に日本国内で認可され、いよいよ一般の臨床医が、3Dプリンターによるデジタル義歯に取り組むことが可能になった。筆者は2020年6月に3Dプリンター(カーラ プリント4.0、クルツァージャパン)を導入し、半年間で20症例に対して3Dプリンティング義歯を製作し装着した。結論を先に述べると、その結果は期待以上に良好であった。本稿で主に紹介するWebベースの義歯デザインソフトウェア・Dentca Design(DENTCA)と上述の3Dプリンターを用いたデジタル義歯の利点についてまず示すと、①デザインソフトウェアは操作性に優れ、技工経験の少ない術者でも合格点のデザインを短時間で行うことができる②アナログ義歯(以下、従来法)に劣らない精度で義歯を製作することができる③作業工程が効率的で、大幅に技工時間を短縮することができる④材料代が安価である の4点が挙げられる。それでは以下に、その実際と従来法との対比などについて述べていきたい。QDT Vol.46/2021 March page 0308

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