QDT2021年4月号
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新鋭歯科技工士症例集■症例:担当歯科医師:佐々木俊哉先生(北インター歯科クリニック)補綴部位:₂、₁₂(ラミネートベニア)、₁(オールセラミッククラウン)使用材料:IPS e.max Press、IPS e.max Ceram(いずれもIvoclar Vivadent)症例の概要:患者は66歳男性。「前歯をきれいにしたい」ことを主訴に来院。シェードテイクを行い、目標シェードはC2とした。支台歯に着色があり、支台歯の色を遮蔽して色調再現を図るためにIPS e.max PressのLTを選択した。ラミネートベニアとした₂、₁₂は支台歯に着色があり、築盛スペースの少ない状態であった。そこでオペーシャスデンチンをフレームが透ける程度に築盛し、明度をコントロールしながらマスキング効果を図った。この状態で一度焼成し、ボディー・エナメルを築盛後、切端部にOBとOE1を混和し築盛した。₁のクラウンはラミネートベニア装着後にレイヤリング法で製作した。コーピングにはIPS e.max Press LTを選択し、このコーピングの厚みによりオペーシャスデンチンの配合を調整している。隣接面コンタクトはコーピングで維持し、切端にIPS e.max Ceramを築盛した。術後はとくに問題なく、良好に経過している。ラミネートべニアとクラウンが混在した症例は難易度が高く、製作にあたってはチェアサイドとの最終的なイメージの共有が求められ、情報共有の大切さを改めて感じた。本症例をご提供いただき、またこのような機会を与えていただいた佐々木俊哉先生に謹んでお礼申し上げます。髙木麻由:株式会社SEED大阪府大阪市城東区放出西1-6-22 不二グラフィック放出ビル5F2002年 日本歯科学院卒業、株式会社シケン入社2005年 大阪セラミックトレーニングセンター卒業、Shikosha Dental laboratory U.S.A.勤務2007年 株式会社SEED入社、現在に至るShade taking for laminate vennersLaminate venners on the modelPre-operative ViewShade taking for crown

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