QDT2021年6月号
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30私たちのフルデジタル補綴・修復 ~IOSを起点とした歯科医師・歯科技工士のチームワーク~はじめにリレー連載~IOSを起点とした歯科医師・歯科技工士のチームワーク~た私ちのフルデジタル補綴・修復第6回 インプラントデジタルソリューションの臨床応用 当院でのデジタルインプラント治療計画においては、まず2008年にシロナデンタルシステムズ(現・デンツプライシロナ。以下、特記なき場合の商品名はすべて同社製)のCT装置・GALILEOSを導入し、口腔内スキャナー(以下、IOS)CEREC AC Blue-camによる口腔内光学印象で得た3DデータとCTの3DデータをGalaxis ソフトウェア上でデータマッチングし、欠損部への補綴デザインを基にしたトップダウントリートメントを実践してきた。また、同システム上でインプラント体の埋入シミュレーションを行い、石膏模型との併用でサージカルガイドの製作を行ってきた。 IOSが次世代のCEREC Omnicam(以下、Omnicam)になってからは、欠損部粘膜の撮影や埋入時・リエントリー時の光学印象が簡便で容易になり、また最終補綴装置の製作にクラウド環境を活かしたデジタルオーダーを利用できるようになり、完全なデジタルワークフローが可能になった。 最新のシステムでは、IOSにCEREC Primescan(以下、Primescan)と歯科用 CT(Axeos、Galileos、Orthophos SL、Orthophos XG-3Dの4機種)と、CERECからの書き出し用ライセンスが含まれたVer. 5.1ソフトウェアの組み合わせでデジタルワークフローを利用できる(図1)。本稿では、このシステムを活用し、上顎の抜歯即時埋入およびソケットリフトを要した症例に対するフルデジタルによるインプラント治療のステップについて供覧したい。*1草間幸夫 Yukio Kusama/*2横山沙織 Saori Yokoyama*1歯科医師・西新宿歯科クリニック 東京都新宿区西新宿4-3-13*2歯科技工士・(株)セラムジャパン(西新宿歯科クリニック院内技工所) 東京都新宿区西新宿4-3-13QDT Vol.46/2021 June page 0680

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