QDT2021年6月号
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31第6回 インプラントデジタルソリューションの臨床応用ケースプレゼンテーション症例の概要1)チェアサイド:初診~光学印象採得 本症例はプランニングを2019年初頭から開始し、患者の渡米により治療期間が長引いたために、IOSは最新のPrimescanではなくOmnicamの最終バージョンのVer.4.6で一連のデジタルワークを行った。 患者は59歳女性。₇₆欠損、ならびに₄の歯根破折による咬合不全を主訴として2018年2月に来院し(図2)、QOLの観点からインプラント治療を希望した。全身状態は良好で歯周疾患はなく、インプラント治療は可能であると判断した。また咬合関係から最終補綴は₆までで機能上問題ないと思われ、₆と₄部にインプラントを埋入するため術前のCTを撮影した(図3)。図1 インプラントデジタルワークフローは大きく分けて、①データコラボレーションによる診査・診断、②ガイデッドサージェリー、③デジタルプロダクション、の3ステップになる。①と③のステップで、IOSからの光学印象データでフローを完結できる。図2 術前の口腔内写真。₇₆欠損、ならびに₄の歯根破折が認められる。図3 術前のCTによる診断では、₆は上顎洞までの距離が不足しており、3〜4mmの挙上が必要でソケットリフトを行うこととした。また₄は歯根が破折したものの頬側骨が1.5mm以上温存されており、軟組織の厚みも十分なことから抜歯即時埋入で行うこととした。インプラント体はPromote plus(CAMLOG Biotechnologies)のφ4.3×9mmを₆部に、同じくφ4.3×11mmを₄部に使用した。IntraoralscanningCBCTImplantplanningIntraoralscanningCloudorderFinalprosthesisImplantplacementQDT Vol.46/2021 June page 0681

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