QDT 2021年10月号
7/9

イツ通信ドResin-Bonded Fixed Dental ProsthesesQDT Vol.46/2021 October page 121577大川友成 Tomonari Okawa歯科技工士:Organ Dental Technology Hamburg:ドイツ歯科技工士マイスターHans-Henny-Jahnn-Weg 41-45, D-22085 Hamburg, Germany第1章第5節ジルコニアカンチレバー接着ブリッジの成功するキーポイント初診から見積もりまでの手順第7回<今月のレジュメ> 今月号は第1章「ジルコニアカンチレバー接着ブリッジの成功するキーポイント」の最終節です。第1節から各操作手順を説明してきましたが、今回は技術面よりも、どのように患者主体の視点からアプローチをするべきかという問いを投げかけます。読者の方々はそれぞれ取り入れる情報が違うと思いますが、ドイツで臨床を行ってきた筆者を基準とし、解説していきます。本稿を読み進めると、疑問や日本では不可能と思うところもあるでしょう。いや、思っていただきたい。なぜならば、その引っかかりが読者にとって再考するきっかけとなるからです。 ここでは再確認の意味を踏まえ、ジルコニアカンチレバー接着ブリッジの適用条件を提示し、歯科医師が利点と欠点を患者にもきちんと説明ができるようになることを理想としています。患者が理解できる言葉で対話ができるという点に着目して考えてみましょう。そして、それは歯科医師が十分に理解していないとできないということも認識していただきたい。 日本とドイツでの医療機関の違いや保険制度の違いはありますが、患者に明確な治療計画を提示できるようにします。そして、治療費が高い理由も説明できるような環境が望ましいと考えています。日本では歯科技工料金を患者が知らないのは何故なのでしょうか? 今回は、患者主体の歯科治療とは透明性をもって患者と向き合えることだということを理解し、認識していただくことを目的としました。連載カンチレバー接着ブリッジ成功のためのワンポイントアドバイスRBFDPs

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る