ザ・クインテッセンス7月
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特別座談会 いま,いま,ホワイトニングがが熱熱いい63MI,QOL,予防,審美への導入北原 MI修復がスタンダードとなるなか,ホワイトニングの位置づけも確実に変わってきました.以前は修復治療とホワイトニングはまったく別物と考えられていました.たとえば軽度着色症がホワイトニングの適応で,テトラサイクリン系はすべてを白くは改善できないため,禁忌だといわれてきました. しかし,現在図K13のようなパラダイムシフトが起こっています.MIが当たり前なのですから,抜髄に至るホワイトニングはナンセンスです.なにもホワイトニングだけですべて終わりにしようなどと考えなくてよいのです.ホワイトニングの位置づけを1つ格上げして修復治療のなかに入れてあげると,修復治療全体でみると,重度着色症の適応が拡大されます.つまり,ある程度の色を目標に白くしたら後はベニアというようにホワイトニングのもつ役割が変わってくるわけです.これは患者さんにとっても福音だと思います.須崎 この考えがもっと広まることが重要ですね.北原 このようにホワイトニングを審美修復治療の1つのパートと位置づけると,ホワイトニングを希望する患者さんも歯だけではなく,顔貌も含めて診断することになります.図K14のような歯をしている人は実際の年齢よりもやや歳をとって見えることがあるのですが,歯が白くなるだけでイメージが若返り,若く見える効果が高いですね.実際これは若い方だけではなく,高齢の方はとくに歯が白くなれば若返ります.お年寄りは「私なんかもう歳だからいいのよ」と言いながらも,ホワイトニングを勧めた結果,歯が白くなるとすごく喜ぶわけですよ.須崎 「恥ずかしくて言えないけれども,本当は白くしたい」という人が実は多いということですね.● 重度着色症例への適用拡大トゥースホワイトニング● MI治療● 歯質切削量の削減● 技術的難易度の軽減化修復治療● トゥース ホワイトニングとは 独立して存在● 重度着色症の場合 多くの場合は360°の歯質の切削 場合によっては抜髄修復治療トゥースホワイトニング● 軽度着色症のみこれまで現在,そしてこれから修復治療の回避(健全歯列の保全)トゥース ホワイトニングの パラダイムシフトホワイトニングのパラダイムシフト2こんな使い方ができる! 患者人生を変えるホワイトニング図K13 ホワイトニングのパラダイムシフト(北原信也.クリニカルトゥースホワイトニング.東京:医歯薬出版,2006.より引用改変).the Quintessence. Vol.31 No.7/2012̶1467

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