ザ・クインテッセンス12月
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131キーワード:インプラント周囲炎,根分岐部病変Ⅲ度,CISTずやそこに答えがあるはずである. さて,波長やレーザーの基礎・基本,そしてチップの動かし方のコツ,チップ選択の原則,さらには硬組織と軟組織の症例選択の原則および応用を述べてきたが,本稿ではいよいよErL応用のラーニングステージ最上段であるインプラント周囲炎への応用と根分岐部病変の再生の臨床について述べる.本連載で再三訴えてきたことであるが,ErLを用いたからインプラント周囲炎や根分岐部病変が治療できるのではない.歯周治療やインプラント治療を学び,そしてレーザー治療を学んだ歯科医師がこの3つの治療(歯周治療・インプラント治療・レーザー治療)のラーニングステージを上ることによって応用できるのが,今回供覧する症例であることを深くご理解いただきたい.連載最終回を迎えて 今回で4月号から9回にわたった連載は終了するが,連載開始から今回を迎えるまでに,Er:YAGレーザー(以下,ErL)を取り巻く世界の環境は大きく変わった.筆者らが海外での講演を多数行ったことにより,とくに米国においてはインプラント周囲炎を治療する有力なツールとして注目されつつある.本連載を精読されている先生方はすでにレーザーに関するパラダイムシフトがなされていると思うが,ErLのみならず,各種レーザーを含む光を用いた治療の歯科への応用(Photo Dentistry)は,各々の波長とその波長に由来する特性を正しく理解し,その利点のみを臨床に応用することが重要なのである.これこそが本連載の目的であり,そして結論なのである.もし先生方がレーザーの歯科応用につまずいたら,本連載を最初から読み直していただきたい.必9ペリオ&インプラント治療へのEr:YAGレーザーの活用山本敦彦/吉野敏明*大阪府開業 (医)成仁会 藤沢台 山本歯科連絡先:〒584‐0071 大阪府富田林市藤沢台5‐4‐16*神奈川県開業 吉野歯科診療所連絡先:〒220‐0004 神奈川県横浜市西区北幸1‐2‐13 横浜西共同ビル5FApplication for Peri-Implantitis and ClassⅢ Furcation InvolvementAtsuhiko Yamamoto, Toshiaki Yoshinoインプラント周囲炎および根分岐部病変Ⅲ度への応用(最終回)the Quintessence. Vol.31 No.12/2012̶2721

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