ザ・クインテッセンス2月
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40point?point70pointFEATURE特 集 2総義歯成功への近道を探る痛くない,よく噛める,動きの少ない,顎堤の吸収の少ない義歯をめざして大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座歯科補綴第二教室連絡先:〒565‐0871 大阪府吹田市山田丘1‐8*大阪府開業 奥野歯科医院連絡先:〒530‐0003 大阪府北区堂島1‐2‐5‐1Fコーディネーター:前田芳信プレゼンター:奥野幾久*/松田謙一Seeking a Shortcut for Fabricating Successful Com-plete Dentures: Denture with Stability and Without pain, Difficulty in Chewing and Ridge ResorptionYoshinobu Maeda, Ikuhisa Okuno, Kenichi Matsuda 学生時代に総義歯について学び,その後,実際の臨床の場に立っても,「三次元的な空間のなかに最終的な完成イメージが湧いてこない」という経験はないだろうか? すると術者は「難しい」「わからない」と考え,患者が「痛い」「噛めない」「動く」と訴えるのは技術の不足と考える.そこでさらなる知識や技術を得ようとしても,多くの「考え方」や「流儀」がありすぎて,どれを信じていいのか迷うのではないだろうか? そもそも,大学で習ったことは無駄だったのだろうか? そこで本企画では,まずPart1として総義歯の教育や臨床現場における問題点を抽出し,「何が総義歯臨床を難しくしているのか」について,筆者の私見を述べてみたい. そのうえで,Part2では大学の教育にも携わる2人の臨床家に,いわゆる総義歯難症例といわれる3つの事項,および総義歯臨床で頻繁に臨床家の疑問に挙がる咬合調整について,それぞれの考え方を解説していただいた.2人のアプローチはそれぞれ異なるであろうが,目指すところは同じなため,そこには必ず共通項が見出されるはずで,これが読者諸兄の総義歯臨床のお役に立つと考えている.(前田芳信)総義歯臨床に悩む読者のために●Part2●Part1●まとめ総義歯教育&臨床の現状を検証する難症例に対するアプローチ ─その共通点を探る─総義歯製作の最重要事項とは?

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