ザ・クインテッセンス3月
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インプラント周囲粘膜炎は,歯肉炎と比較して,診断および治療が難しいものの,非外科処置により対応は可能であることを第2回で詳説した1.たとえ,インプラント周囲病変のリスクファクターを考慮し,適切なインプラント治療を施し,定期的な診査によりインプラント周囲病変の早期発見,治療に努めたとしても,不幸にしてインプラント周囲粘膜炎がインプラント周囲炎に発展してしまうこともある.また,初診来院時に,他院で埋入されたインプラントが,すでにインプラント周囲炎に罹患していることもある.そこで最終回となる本稿では,進行性である本疾患の対応が求められたとき,われわれが知っておくべきエビデンスや,その治療方法とともに,インプラント周囲病変を予防するインプラント治療のサポーティブセラピー(ST)について解説する.本稿は日本歯周病学会2013春季学術大会(第56回)でのDr. Stefan Renvertの講演をもとに,筆者(弘岡)が一般臨床家向けに大幅に再構成し,まとめ直したものである.なお,本年10月10日(金)〜12日(日)にパシフィコ横浜で開催される第7回日本国際歯科大会において,詳細を講演予定である.The Verification by Latest Evidence:Peri-Implant DiseaseStefan Renvert/Hideaki Hirookaキーワード:インプラント周囲病変,治療,Supportive Therapy最新エビデンスで検証インプラント周囲病変3インプラント周囲炎の治療とサポーティブセラピー(ST)-最終回2013年,スウェーデンデンタルセンター,東京スウェーデン/Kristianstad大学教授*東京都開業 スウェーデンデンタルセンター/東北大学歯学部臨床教授*連絡先:〒100‐0011 東京都千代田区内幸町2‐2‐3 日比谷国際ビル3FStefan Renvert/弘岡秀明*FEATURE特 集 42014年10月10日(金)13:00~17:30 Bホール「インプラント周囲炎,その実際をふまえた対応とは?」連 動企 画第7回日本国際歯科大会インプラント周囲病変の患者は必ずあなたの医院へ114the Quintessence. Vol.33 No.3/2014—0618

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