ザ・クインテッセンス12月
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可能にする難症例の克服─ 共通認識をもつことから 筆者らが一緒に診療をするようになって7年.これまでも“GPと矯正医の連携”は言葉としては存在していたが,われわれも含め,両者が共通のゴールを定めるために必要である,お互いの知識の整理や,その手法・手順等についての十分なディスカッションは果たして行われていたのであろうかというところに,われわれは大いに疑問をもっていた.そのため,たとえば歯のポジションについても,AngleⅠ級に排列して本当にそれでいいのか? 補綴していく場合にはどこに排列してほしいのか? といったディスカッションをわれわれは長く繰り返してきた.そうして得られた共通認識を明確にもつことによって,いわゆる難症例であってもお互いの分担が明確となり,それぞれがそれに集中することによって確実にゴールに向かうことができるようになってきたと考えている. 本稿では,筆者らが共通認識として歯科治療計画時に考慮している4つの要素(ELEMENTS 4 DENTAL TREATMENT PLANNING)を紹介し,診査・診断の流れに沿って解説・考察していく.Relationship between General Practitioner and Orthodontist : Be on the Same PageRyohei Tonotsuka, Tatsuyuki Shibusawaキーワード:GP-矯正医連携,共通認識,顎関節,咬合103the Quintessence. Vol.33 No.12/2014—2617

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