ザ・クインテッセンス2015年7月
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山口県開業 クリスタル歯科連絡先:〒747‐0834 山口県防府市田島663‐10金成雅彦Endodontic Treatment using Microscope –From Conventional Therapy to Apicoectomy–Masahiko Kanenariキーワード:マイクロスコープ,解剖学的形態,超音波治療,MTAMovieスマホで動画が見られる!(使い方:P3参照)P73, 77, 7879 一般臨床家にとって歯内療法は日常的に行われている医療行為であり,一般臨床の世界に踏み込んでからは初期の段階から学ぶべき術式と考えている.歯内療法後の経過が悪ければ歯を失うことさえあり,その重要性に関しては異論のないところだろう1. 歯内療法の基本的な術式はさることながら,その治療技術は年々向上している.Ni-Ti製ファイルを代表にインスツルメントの質も上がり,治療時間の短縮と治療精度の向上が可能になってきている. その飛躍の理由の1つにマイクロスコープが応用されたことも大きな要因といえるだろう2.1998年には米国歯内療法専門医のマイクロスコープの使用が義務化されたが,日本国内における普及率は2014年において4.9%に至っている(図1).また,歯科臨床の世界にインプラントが普及して以来,CBCTの重要性が説かれ,診査・診断のうえで欠かすことができなくなった3.その普及率は,現在12%といわれている.このことからもマイクロスコープでの診療がすでに身近になっていると考えている. そこで本稿では,歯内療法におけるマイクロスコープの有用性について動画などを交えながら解説するとともに,その前提となる歯の解剖学的形態の理解や,基本的な治療の重要性について再考してみたい.はじめに69the Quintessence. Vol.34 No.7/2015—1401

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