ザ・クインテッセンス2015年7月
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はじめに:顎関節治療の初期治療は保存療法が基本! 顎関節症(図1)が,う蝕・歯周病に続く第三の歯科疾患と言われて久しい.近年は,これが学校歯科健診の評価項目にも含まれるようにもなり,またマスディアで取り上げられる機会も多いため,国民にも歯科医師が担当する疾患として知られている. そのため,顎関節周囲や咀嚼筋に疼痛があったり,開口障害等を自覚した患者は,歯科の一次医療機関である一般開業の歯科医院を受診することが多い.あるいは,う蝕や歯周病の治療時に患者の口があまり開かなかったり,顎の痛みのために開口状態を維持できなかったりすることで,患者の顎関節症の罹患に歯科医師が気付くこともある.日立製作所横浜診療所歯科口腔外科連絡先:〒244-0817 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292 澁谷智明A Fundamental Knowledge of Pharmacotherapy for Temporomandibular Joint Disorder as Primary TherapyTomoaki Shibuyaキーワード:顎関節症,初期治療,保存療法,薬物療法,NSAIDsFEATURE特 集 4顎関節症に対する薬物療法の基礎知識GPが知っておきたい!106the Quintessence. Vol.34 No.7/2015—1438

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