ザ・クインテッセンス 2017年7月
3/8

その検証と進化4-DコンセプトインプラントセラピーAkiyoshi Funato, Tomohiro Ishikawa4-D Concept for Esthetic Implant Therapy─Its Verification and Evolutionキーワード:4-Dコンセプト,三次元的埋入位置,抜歯即時埋入船登彰芳*/石川知弘*1*石川県開業 なぎさ歯科クリニック連絡先:〒920‐0031 石川県金沢市広岡2‐10‐6*1静岡県開業 石川歯科連絡先:〒435‐0052 静岡県浜松市天王町1743第1回 三次的埋入位置の考察と抜歯即時埋入の検証連載にあたって われわれは,かつて『4-Dコンセプトインプラントセラピー』を2008年10月に出版した.本書では2007年までの症例をまとめ,審美インプラント治療を達成するために,それぞれの処置(抜歯即時埋入・待時埋入・GBR,ソフトティッシュマネジメントなど)を適切なタイミングでいかに応用するかをまとめたものであった.  以来10年の月日が流れた.その間にインプラント治療の世界の潮流は,どのように進化し検証されてきたのであろうか.まず,明らかに言えることはCBCTの普及にともなう技術の進化であろう.術者は,術前の診断においては,CBCTでの三次元的な画像診断を基に抜歯窩への対応・骨造成の必要性などを明確に判断できるようになった.術後においては,患者の許諾が得られれば,CBCT撮影することにより術後の経過・検証が行えるようになったことであろう.そして,それはインプラント治療を行う歯科医師の知識蓄積・共有をもたらすことになった. しかしながら,前歯部へのインプラント治療はいまもなお,術者にとってはチャレンジングな治療であり,患者においてはその審美性が最大の関心事であることは,まぎれもない事実である.ゆえにわれわれは審美インプラント治療を,かつて報告した症例・コンセプトを今一度検証し,またどのように現在考え実践しているかを今回報告することにした. まず第1回目は,三次的埋入位置とその考察と抜歯即時埋入の検証を報告することとする.特 集 276the Quintessence. Vol.36 No.7/2017—1460

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る