ザ・クインテッセンス 2017年7月
5/8

リレー連載新私の予防型診療室“7つのポイント”実績ある6医院からの報告連載にあたって 歯科の二大疾患であるう蝕と歯周病は,歯科学の進歩により疾患の成り立ちについての解明が進み,病因論に沿った臨床を行うことができる時代になった.今回のリレー連載では,う蝕と歯周病の病因論に沿った臨床を行う診療室を「予防型診療室」とした.日本ヘルスケア歯科学会の会員で,10年以上の実績をあげている5つの医院,予防型へ方針転換した若手の1医院,合計6つの医院に予防型診療室を実践するポイントについて紹介をお願いした. 今回の6つの診療室はいずれも日本ヘルスケア歯科 学会の認証診療所である.認証診療所は,日本ヘルスケア歯科学会の診療理念に基づいた診療を行うために必要な条件をクリアしていると認証された医院である.必要な条件は,①チーム医療の確立,②診療情報の提供,③カリエスリスクの気づきと行動変容,④歯周病の予防と治療の基本,⑤メインテナンスシステムの確立の5項目である.認証は,一定の期間に来院するすべての患者さんに対する医院評価アンケートの実施と,認証に必要な条件5項目に加えて,う蝕と歯周病の症例を各1ケース,地域活動,現状の問題点と今後の課題などについて20分間のプレゼンテーションを公開形式で行い,審査委員(最低1名以上の外部審査委員を含む)が採点を行い,基準を満たした医院を認証歯科診療所として決定している. 今回の連載を通じて「予防型診療室」への転換を進める医院が増え,地域住民の期待に応える歯科医院が日本の各地で増えることを願っている.杉山精一(コーディネーター)千葉県開業 杉山歯科医院連絡先:〒276‐0027 千葉県八千代市村上団地1‐53120the Quintessence. Vol.36 No.7/2017—1504

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る