ザ・クインテッセンス 2018年2月号
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抜歯窩治癒と歯槽堤保存術―そのエビデンスと臨床―前編:抜歯窩治癒の完全理解米国歯周病専門医がひも解く46the Quintessence. Vol.37 No.2/2018—0304Alveolar Socket Healing and Ridge PreservationSeiko Min, Ronald E. Jungキーワード:歯槽堤保存術,抜歯窩,抜歯後骨吸収つにつれて隙間ができ,食渣の停滞やプラークコントロール不良などの機能的問題(図2a)や審美的問題(図2b,c)に発展し,患者が不満を感じて来院することがある.また,安定しない義歯を装着することで,抜歯後骨吸収がさらに進行することが長期観察した文献で報告されている1(図3). また,抜歯後骨吸収が生じると,水平的歯槽骨の幅が狭くなる.その状態でインプラント治療が選択はじめに 抜歯窩は,特別に治療介入しなくても自然治癒する(図1a,b).しかし,その代償として著明な抜歯後骨吸収が起こり,問題を生じることもある. たとえば,抜歯後にブリッジを装着し,当初はポンティック基底部と粘膜が接していたが,時間が経図1a,b 抜歯直後で抜歯窩内に血塊が確認できる(a).抜歯後,上皮が抜歯窩を完璧に被覆し治癒している(b).閔 成弘*/Ronald E. Jung*1*Assistant Professor, Department of Periodontics and Dental Hygiene, University of Texas Health Science Center at Houston*1Professor, Clinic for Fixed and Removable Prosthodontics and Dental Material Science, University of Zürich代表連絡先:*7500 Cambridge Street, Houston, TX 77054 抜歯窩の自然治癒像図1a図1b特 集 1SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Eホール10/5(FRI)午後SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Bホール10/6(SAT)午後

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