ザ・クインテッセンス 2018年4月号
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「良く見える」のその先にあるもの“マイクロネイティブ世代”が考える歯内療法の現在と マイクロネイティブ歯科医師の装備②治療動画録画用SONY社製ハンディカムマイクロネイティブ歯科医師の装備①歯科用実体顕微鏡「OPMI PROergo」42the Quintessence. Vol.37 No.4/2018—0768特 集 1 歯科用実体顕微鏡(以下,マイクロスコープ)が初めて歯科領域に用いられたのは約60年前で,日本で使われ始めたのは今から20~25年前だといわれている.筆者が大学生の時(2000年代初頭)には,臨床実習でもマイクロスコープが使える環境にあったが,実際に使用することはなかった. その後,苦手を克服するために入った歯内療法の分野で,マイクロスコープと再会した.そこはマイクロスコープが自由に使える環境で,診療時間もしっかり確保することができた.すると,最初は時間のかかったマイクロスコープのポジショニングやピント合わせが短時間でできるようになり,ミラー越しの器具操作(ミラーテクニック)も徐々に思いどおり動くようになった.また,先輩の診療を画面越しに見て学んだり,助言を受けたりもした.このように,筆者はマイクロスコープがあたりまえにある環境で歯科医師として成長してきた. “デジタルネイティブ世代”という言葉をご存知だろうか? これはデジタル機器やインターネット環境が当たり前にある環境下で育った世代を指す言葉である.そしてデジタルネイティブ世代は,従来の常識や価値観にとらわれない考え方や行動力で,世界を一変させる可能性を秘めているといわれている.この言葉になぞらえると,筆者を含め,マイクロスコープが当たり前にある環境下で育った歯科医師の世代は,さしずめ“マイクロネイティブ世代”と名付けられる.筆者は,このマイクロネイティブ世代が今後,歯科界を一変させ特 集 1はじめに

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