ザ・クインテッセンス 2018年4月号
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未来マイクロネイティブ歯科医師の装備③患者説明用55インチ4K液晶モニター(メイン機)マイクロネイティブ歯科医師の装備④患者説明用液晶モニター(サブ機)43the Quintessence. Vol.37 No.4/2018—0769The Things that "Micro Native Generations" are feeling about Present and Future of EndodonticsToshihiko Yoshiokaキーワード:歯内療法,マイクロスコープ,診断吉岡俊彦広島県開業 吉岡デンタルキュア Endodontic center 連絡先:〒730‐0051 広島県広島市中区大手町1‐8‐17‐3Fる考え方や検査,診断,治療法を生み出すと考えている. 米国歯内療法学会(AAE)の会員へのアンケート結果では,2008年時点でマイクロスコープの導入率は90%,35歳以下の若い世代では97%1とまさにマイクロスコープが当たり前にある環境がうかがえる.AAEは歯内療法専門医の学会なので日本の歯内療法学会とは多少成り立ちが異なる部分もあるが,米国に比べ日本が10年以上遅れているとも考えられる. これまで,マイクロスコープは「拡大視と同軸照明により,明るくよく見える」という点に注目されてきた.しかし,マイクロネイティブ世代にとってそれはあたりまえである.明るくよく見える状況で診査,処置を行っていると,既存の知識では理解できない,納得できない事象が多く現れる.それらをどう理解し,診査,診断,治療にどう活かしていくかを今後議論するべきであると日々考えている. 本稿では,歯内療法領域におけるマイクロスコープの有用性に加え,そこからわかってきた新たな事象,見えてはいるがよくわからない事象も提示し,今後のマイクロスコープおよび歯内療法でのブレイクスルーのきっかけになれば幸いである.

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