ザ・クインテッセンス 2018年6月号
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41the Quintessence. Vol.37 No.6/2018—1255この治療の予後は予測できるか?図1 筆者が行った咬合面再構成の治療. はじめに,図1の症例をご覧いただきたい.以前,筆者が行った咬合再構成の治療の一例である.患者の主訴,抱えていた問題は改善され,この結果に患者は非常に満足してくれた.まず,この症例について再考してみたいと思う. 本症例は,治療後から現在まで問題が起きず安定している.しかし,どうだろう? 全顎にわたってフルクラウンにより補綴したことで,もしまた,何か問題が起きた時には再治療が非常に難しくなる.再治療ができたとしても,その歯の予知性はさらに悪くなることが容易に予測できる(図2). Edelhoら2はインレー形成時に隣接面の形成を1なぜMI修復か?図1の治療後の写真に注目してほしい.全顎的にフルクラウンによって修復されている.治療後,患者は非常に満足してくれた.しかし,この治療の予後を予測することは誰にもできない.術前術後

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